小唄と浮世絵。
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小唄と浮世絵。
2015年07月18日(土)9:24 AM
先日三井記念美術館へ「晴信一番写楽二番」という浮世絵展を観に行って
きました。
驚いたのはその浮世絵画の保存状態の良さです。多色摺木版画の錦絵が
時空を超えてそこにあるかのような美しさで展示されてます。
晴信、写楽、清長、歌麿、北斎、広重らの浮世絵を代表する絵師たちの作品
が勢揃いして、役者絵、美人画、名所風景画などいろいろ楽しめます。
中でも芝恋が最も興味を惹かれたのは、歌舞伎の物語の中の主人公を画い
たものです。小唄の中には歌舞伎小唄、芝居小唄というジャンルがあります。
小唄をお稽古していますと自然と歌舞伎にも興味が湧いてまいります。
小唄にも唄われている 「八百屋お七」や「お染久松」を画いた浮世絵を観れて、
とても感激でした。
また小唄「笠森おせん」という曲の歌詞には、鈴木晴信の名が唄われておりま
ます。長い歌詞の一部抜粋ですが
「入相桜ほんのりと
白きうなじの立ち姿
晴信えがく一枚絵」
「晴信」は浮世絵師「鈴木晴信」であり、当時美人画を画いて大変人気の絵師
であった。この小唄「笠森おせん」を作曲したのが、春日流流祖の「春日とよ」です。
小唄をお稽古することによって歌舞伎に興味を持ち、さらには浮世絵へと世界
が大きくひろがっていきますね。
次回、ブログで小唄「笠森おせん」をご紹介したいと思います。