小唄「濡れ紙の」のご紹介。
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小唄「濡れ紙の」のご紹介。
2026年03月02日(月)6:21 PM
「濡れ紙の」本調子
濡れ紙の よりどころなき物思い
きしむ枕の糸切れて
憂しや浮き寝の八つ当たり
ええ照りまさる灯かげ。
作詞 増田龍雨 作曲 春日とよ
この小唄は吉原の遊女の、思う人が
さっぱり訪ねてこない悲しさから枕
に八つ当たりする所を唄ったもので
ある。
若い頃、廓という特殊な職場に身を
置いた龍雨は、花魁たちが客に出す
手紙の代筆をしてやったというが、
市井に隠れて、いつしか江戸下町文
の挽歌の奏者となった増田龍雨なら
ではの作詞である。
「きしむ枕・・・の枕は船底形の箱
枕で、木製の箱の上にくくり枕を糸
で結わえ付け、その上に油染みをさ
ける紙(濡れ紙又は枕紙)を敷いたも
のである。
とよの作曲は、上方の遊女の閨怨の
情を述べた地唄「ゆき」を聞く趣が
ある。
チントンシャーンで出て、高い所は
「憂しや浮き寝の・・・で、「ええ
照りまさる灯かげ・・・と止まる、
品のよい唄で、これまでの春日小唄
と比べると雪と墨との違いがあり、
とよの守備範囲の広さのわかる上方
調の作品である。
「昭和小唄 その一」木村菊太郎著より引用
この小唄はまだ習っておりません。
地唄「ゆき」の趣があるとは素晴ら
しいですね。
是非、習得したいと思います。
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