小唄・三味線とは
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小唄・三味線とは

小唄とは「粋・艶・華の世界」

邦楽には長唄、常磐津、清元、端唄等いろいろありますが小唄とはどんなものなのか?
小唄の特徴を簡単に説明いたします。

まず小唄は、しっとりとしていて、洒脱であり、また艶っぽい江戸前の粋な雰囲気があります。
俗に「四畳半の芸」などとも言われ、本来は小さめのお座敷でつぶやくように、ささやくように唄われ、三味線の演奏も爪弾き といって、撥を使わず、指先(肉の部分)で静かにしっとりと弾き楽しむものです。
現在ではお弟子さんのおさら会、演奏会など、劇場の舞台やホール等でのマイクを使った形での発表が多いですが。

江戸後期 1855年当時16歳の「清元 お葉」によってつくられた

散るは浮き、散らぬは沈むもみじ葉の
かけは高尾か山川の
水の流れに月の影。

によって「江戸小唄」というものが誕生しました。
この「江戸小唄」が発展していき、現在の「小唄」になっていきます。

昭和になりますと「三ご」と言って、ゴルフ・囲碁・小唄が、紳士の嗜みとされ、政治家・学者・画家・作家等そうそうたるメンバーが、こぞって「小唄」をお稽古し、また小唄の作詞などもしました。
日本画家の伊藤深水氏は数多くの小唄の詞を書き、名曲として現在も人気曲として唄われております。

「 辰巳の左褄 」

伊藤深水 作詞

喧嘩は江戸の花笠や 町のそろいの半纏に 巾をきかせた秋祭

もんだ神輿のおさまりも きかぬ気性の 勇み肌

宵宮にかかる永代の 浮名もたつみ 深川や

八幡鐘のきぬぎぬに 仲町結ぶ 富ヶ岡

お神酒がきいた 酔と酔

競う素足の意地張り あっしゃ辰巳の左褄。

小唄は人生の寂しさ、男女の仲の哀しさや喜び、日々の暮らしの思い
また、季節の移り変わりを情景としてとらえ、詞にして唄ってます。それ以外に芝居小唄というものもあります。
歌舞伎・新派の芝居を題材に「せりふ」なども入っております。
大半の曲は1分~3分と短いので、次々いろんな曲を楽しくお稽古できます。

三味線の構造

三味線の棹

紅木で作られたものが最上です。
普段のお稽古用としては、樫、花梨が用いられます。

三味線の糸

絹糸を縒り上げて作ってあります。
一の糸が一番太く、二、三と細くなります。

三味線の皮

猫皮が最上です。しかし、猫皮は高く、破れ易いため、
お稽古用には、犬皮が用いられます。

お手入れ方法

三味線は湿気に大変弱い楽器です。
皮は糊で貼ってあり、湿るとはがれたり、また雨天から急に晴天に天気が変わると、皮が破れたりします。
棹は常に乾いた、きれいな布で拭いてください。

三味線の収納

桐のケースに分解して入れておく。
三味線専用の箪笥に入れる。
三味線を立てておく桐の三味線たてに入れる。
いずれの場合も、湿気のない場所に置きましょう。

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