小唄「わしが在所」のご紹介。
ホーム > 小唄「わしが在所」のご紹介。

小唄「わしが在所」のご紹介。

2023年02月21日(火)9:02 AM

  「わしが在所」

 わしが在所は 京の田舎の片ほとり

 八瀬や大原に牛曳いて 柴打盤

 床几頭にちょいと載せ

 梯子買わせんかいな 黒木買わしゃんせ

 ええええ。

 八瀬と大原とは『八瀬大原』と併称される幽境である。

高野川に沿い、昔は裏日本から京都へのぼる要路若狭街道

上の集落として発達したところで、八瀬から出る女を八瀬

女大原から出る女を大原女といい、総称して大原女と呼ん

だ。

 「しのぶ売り」と「おんらが在所」の上方小唄が江戸で

端唄・歌沢となったもので、江戸時代は「黒木買わんせん

かいな。栗買わしゃんせんかいな。ええええ買わしゃんせ

んかいな。」と唄われた。江戸小唄は端唄から採ったもの

である。

「柴」とは繫葉の訛りで、雑木の小枝を乾かしたたきつけ。

「打盤」とは物を切ったり割ったりする木製の盤。

「床几」は腰掛け。

「黒木」は生木を一尺ほどに切り、窯で黒く窯焼きにした

薪である。木村菊太郎著より引用

 長閑で大らかな雰囲気の小唄です。

四月九日(日)三越劇場で開催される「栄芝会」で合唱合奏

曲として演奏される予定の曲です。

 お聞きになりたい方は是非「栄芝会」へお越しください

ませ。

 



«   |   »

過去の記事