小唄「明けの鐘」のご紹介。
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小唄「明けの鐘」のご紹介。
2024年10月14日(月)1:34 PM
「明けの鐘」
ニ上がり
明けの鐘 うつつと聞いて
寝乱れの姿恥づかし
三下がり
いつしかに
春の陽ざしに鳥影が
写る障子に手を触れそ
昨夜の雨にほころび初めし
花が羽風に散ろうぞえ。
作詞 笹川臨風
作曲 春日とよ
この小唄は「竹に雀は長持唄」
と同時に、春日とよが小唄振り
の地として笹川臨風に作詞を依
頼して書いて戴いたものである
。
若い芸者が好きな人と待合茶屋
に泊まった翌朝、春の陽ざしが
高くなった頃の目覚めである。
臨風にとっては前作の「止めて
はみたが・・・」と対になる艶
麗な曲である。
とよの作曲は、チントンシャー
ン≪明けの鐘・・・と出て≪う
つつに聞いて・・・から高くな
り、眼目の≪写る障子に手な触
れそ・・・を地唄調を取り入れ
てしっとり唄い、≪花が羽風に
散ろうぞえ・・・と幽艶に終る
。
美人画を見るような芸者の立姿
である。
発表の時は藤間伊勢の振付で、
弟子の藤間伊勢吉の優美な女踊
りであった。
この小唄の小唄振りを観てみた
いですね!