小唄「お清しゃもじ」のご紹介。
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小唄「お清しゃもじ」のご紹介。

2022年04月18日(月)7:52 AM

   「お清しゃもじ」

 

三下り

 お清しゃもじはどこにある

  お清しゃもじはどこにある

本調子

 お清しゃもじはどこにある

  お清どんしゃもじはえ

二上り

 しゃもじゃ流しの棚にある

  知れたかえ ハイ知れました。

 

 明治中期に作られた江戸小唄である。

この小唄は、明治中期の粋人達の三味線の遊び唄で、三弦の

名手ならでは弾きにくい所が味噌で、唄も唄い手によっては

頗る面白い。

 江戸時代、高貴の家では台所を「お清所」と呼んだので、

下女の異名をお清としたなどは洒落の一つ。

 最初の「お清しゃもじは・・・」と癇癪の強い感じで出、

次の「お清しゃもじ」はめりやす調。次に調子代わりになっ

て重々しい大薩摩の「お清しゃもじ」と、同じ語を三度繰り

返すのはなかなか秀逸である。ここでガラリ調子を替え「お

清どんしゃもじはえ」という平俗な語調となり、そのあと軽

妙な会話体の唄となる。(小唄再見)

 何の奇もない誠に単純な内容であるが、その内容が庶民の

生活に密着した、面白い小唄である。木村菊太郎著より引用

 先日、いとうせいこう氏がこの小唄を唄っているのを聞き

まして、面白い!そして唄も三味線もとても素晴らしく驚き

ました。

 いとうせいこう氏の唄はこの小唄の持ち味を最大限に活か

した唄いっぷりで、さすが・・・。

 三味線は転調を繰り返す難易度の高いものですが、サラリ

と唄に合わせて弾いていて、こちらも凄い!

 私の好きなタイプの曲なので、いつか挑戦してみたいと思

いました。

 



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