「火のようにさみしい姉がいて」を観て
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「火のようにさみしい姉がいて」を観て
2014年09月20日(土)8:33 AM
小唄のお稽古の合間に久し振りにお芝居を観に行って
来ました。
蜷川演出の「火のようにさみしい姉がいて」、大好きな清水
邦夫の台本です。清水作品の中で最多上演を誇る「楽屋」の
芝居をかつて演じた思い出がある私にとっては、見逃したくな
い作品であり、演出家が蜷川さんというだけで役者さんや作品
にとらわれず観に行きたくなってしまう、大の蜷川ファンの私で
す。期待に胸を膨らませ劇場へむかいました。
舞台は不条理な、曖昧な、不可解さを孕み、そしてどこか
懐かしい郷愁に包まれ、段田さんや大竹さん宮沢さんの火
花を散らす演技が不安感を煽っていきます。観終えた後に
私の胸の内にも「さみしい火が」灯ったような、そんな気がい
たしました。
心を震えさせるような素敵なお芝居を観た後は、自身を振り
かえり、小唄を唄うことも、三味線を爪弾くことも「一つの世界
を」描くことであると心してお稽古しなくてはと思いました。
そして今月栄芝師匠にお稽古をつけて頂いてる曲が、なんと!
「楽屋をぬけて」なのです!「滝の白糸」という有名な新派のお
芝居を唄った、新派芝居小唄!なんていうめぐり合わせ?
しっかりお稽古しなくてはと思わず力が入り過ぎて、栄芝師匠
から「力をぬいて!!」とご注意をいただいてしまう私です。
「楽屋をぬけて」の小唄ご紹介は次回へ続きます。
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