新小唄作詞「猫かぶり」
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新小唄作詞「猫かぶり」

2020年03月17日(火)10:33 AM

 前回ブログで芝恋作詞の「猫」をキーワードに作詞した小唄・俗曲を

ご紹介させて頂きますと書いたので初公開させて頂きます。

 

  『猫かぶり』  作詞 春日とよ芝恋

 

 春の宵 月も朧に猫かぶり

  つま弾く三味の音 身にしみしみて

   唄うや恋の栄り猫(さかりねこ)。

 

 「吾輩は猫である」 漱石先生 今何処

  「心」の「明暗」、 「それから」それから

   名無しの猫の 猫かぶり。

 

 この作詞は三年半前くらいに書いたものです。

戯れ唄的な感じの小唄・俗曲を作ってみたいと思い書いたものです。

 小唄の「つんつらつん」とか、「酒と女」などの曲が長時間の演奏会

の中で途中に聞くと、ちょっとリラックスできますね。

肩の凝らない愉快な曲は、演奏者も聞く方々も楽しめて良いかなと思い

作詞しました。

 前半は春の宵、どこかでつま弾かれる三味線の音色を耳にした猫が触

発されて自らも恋の唄を唄ってる・・・、ようするに盛りのついた猫の

鳴き声。盛りと書くべきところですが、敢えて「栄える」の字にして品

良く表現したつもりです?

 後半は夏目漱石の誰でも知っている作品のタイトルを繋げていくとい

うスタイルです。

 そして『吾輩は猫である』の冒頭は?

「吾輩は猫である。名前はまだない。」ですから、名無しの猫なんです

ね!

 芝恋の小唄・俗曲稽古所は早稲田にあります。夏目漱石の生まれた実

家のすぐ側で、歩いて7分くらいの所には夏目漱石記念館もあります。

というわけで何か特別なご縁を感じて作詞の中に夏目漱石を織り込んで

みました。

 作曲は秋頃までには完成させたいと思います。

 

 

 



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