三味線と「瞽女さん」。
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三味線と「瞽女さん」。
2016年01月20日(水)10:32 AM
先日観たお芝居「元禄港歌」の登場人物『瞽女さん』を描いた映画があります。
『はなれ瞽女おりん』です。監督 篠田正浩、おりん役は岩下志麻、原作は水上勉。
1977年の作品ですが、今観てもやはり感動させられる素晴らしい映画です。
映画の中で当時の(大正11年頃)瞽女達の生活が描かれており、私は大変感動し
ました。親方の家で盲目の女性たちが健常者と同じように黙々となんでも家事をこな
し、助け合って暮らす。そして北陸の雪景色の中を三味線を背負い、一列に繋がって
門付をして歩く。何の娯楽もない田舎ではこの瞽女さん達が大歓迎され、宴会や結婚
式に呼ばれ、三味線を弾き唄う。華やかな唄や楽しい唄、切々と心に染み入る唄。
(当時はこのような盲目の女旅芸人達「瞽女」が日本各地で活動していた。)
物語は厳しく、辛い境遇の盲目のおりんの一生を描いて、当時の日本のあり方をも
考えさせる心に重い内容ですが、古い映画ではありますがお薦めの映画です。
私も日本の伝統芸能である三味線・小唄に携わっていて、本当に良かったなーっと
思います。私がこの映画を初めて観た時にはまさか自分が小唄の稽古所を開くことに
なるとは思いもよらぬことでしたが・・・。
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