旬な小唄をひとつ!!
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旬な小唄をひとつ!!
2014年05月16日(金)11:22 AM
風薫る五月にぜひ唄ってみたい小唄のご紹介です。
「髪結い新三」
目に青葉 山時鳥初鰹
「鰹、鰹」の売り声を 聞く湯帰りの耳果報
{薩摩さこりゃさ} 髷にさしたる房楊枝
浴衣の裾をかいどりて
髪結い新三はいい、 フン,男。
「髪結い新三」は「白子屋政談」という長い人情話の一部。
歌舞伎では河竹黙阿弥が「梅雨小袖昔八丈」という作品に
しており、通称「髪結い新三」と呼ばれ人気の高い作品です。
詞の中に出てくる「初鰹」、初物を食すと寿命が75日のびると
言われ、なかでも初鰹は750日のびると言われるほど縁起物
として人気がありました。大枚をはたいてでも手に入れ、周りに
ふるまうことは江戸っ子の見栄でもありました。
物語は新三、弥太五郎源七、長兵衛三者の見栄と欲のせめぎあ
い、駆け引きがおもしろいピカレスク芝居であります。
物売りの声が入っているって、いいですね!
「かつお~」と爽やかに唄って、粋な江戸前気分を味わいたいですね。