今日は芝居小唄をご紹介!
ホーム
> 今日は芝居小唄をご紹介!
今日は芝居小唄をご紹介!
2013年10月20日(日)8:45 AM
数多くある小唄の中で今日は「芝居小唄」のジャンル
から、私の好きな曲をご紹介したいと思います。
「お祭り佐七」
町々へ音に聞こえし江戸育ち
その噂さえ橘や
かけた羽織の情けさえ
袖にかえした仇口に
喧嘩冠りの一本気
縁の糸もふっつりと
切れて読みなす文の綾
辻行灯に照らす真実。
この曲を作曲されたのが春日流創始者「春日とよ」で
あります。
この曲は歌舞伎「江戸育お祭佐七」を唄ったもので、こ
曲のほかに三題あります。
「町々へ」と始まるこの曲は十五世市村羽左衛門【橘屋
又は花橘】の佐七と、六世尾上梅幸【色も香もある梅の花】
の小糸を唄ったもので、「かけた羽織の情けさえ袖にかえし
た仇口」とは、神田祭の夜、佐七が小糸にかけた情けの
羽織を、小糸が袖にした(愛想づかしをしたこと)ことを恨み
に思うこと、「縁の糸のふっつりと」は、小糸を斬殺しての意
味です。
神田祭の晩に、鳶頭の佐七が芸者小糸を武士倉田伴平か
ら助けたことから物語りは展開します。
歌舞伎といっても世話物なので分かり易く、楽しめる作品で
す。
小唄を唄って、弾いて、歌舞伎も鑑賞したら、最高ですね!!