小唄「長い浮世」のご紹介。
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小唄「長い浮世」のご紹介。
2015年12月06日(日)8:15 AM
「長い浮世」
長い浮世に 短かい命
黄金の花が咲こうとも
持っちゃ行かれず
えぇえぇ儘よ 捨てとけほっとけ。
この小唄は本調子で、季はありません。明治中期に作られた江戸小唄である。
≪黄金の花≫は、金銀財宝のこと。明治の通人粋人が集まっての戯言で、何れも
金はあり余るほど持っている人々が、五十過ぎての吾身を顧みて、黄金の花が咲
こうとあの世へ持ってゆける訳はなし、精々残された命を、大切に、のん気に送ろ
うではないかということで、≪ままよ棄てとけほっとけ≫は、「綱は上意」の末尾の
≪兜もしころもなっちもいらない、さっさ持ってけ背負ってけ≫辺りの伝承であろう。
明治中期の粋人哲学である。(小唄鑑賞 木村菊太郎著より引用)
如何でしょうか?歌詞を読んで「なーるほど、それもそうだねー大金持ちならねー
。」と妙に納得?
師走の忘年会でサラリとこんな小唄を口ずさむのもなかなか粋じゃないでしょうか、
大金持ちではなくっても!