小唄「夜の銀座」のご紹介。
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小唄「夜の銀座」のご紹介。

2024年04月02日(火)9:23 AM

 「夜の銀座」

わたしゃ銀座に夜咲く花よ

ビールの泡のたよりない
恋もする筈エプロンの
紐も浮気な蝶結び。

宮川曼魚作詞・吉田草紙庵作曲
昭和3年作。
当時の銀座のカフェの女給は、
東京文化の土壌の上に咲いた花
で、美しいうえに多分にインテ
リジェンスをもっていた。
この小唄はこうした常連の一人
である曼魚の、サラリとしてモ
ダーンな味の、掛値のない昭和
小唄の誕生であった。
草紙庵の作曲チントンシャーン
〈わたしゃ銀座に・・・と早間
に出てあとさら~とゆき、〈エ
プロンの紐も・・・からガラリ
と調子を替えて歌謡曲調となり
〈蝶むすび・・・と節止まりと
し、送りは『銀座行進曲』とい
った気分を出すためにダンスの
調子をつけ、常連の一人の小唄
幸兵衛によって開曲された。
(草紙庵夜話より)

モダニズム小唄と呼ばれる小唄
ですが、演奏会で聞いたことが
なくてチョット残念です。
現在では三世浅井丸可家元が之
を伝えていると「昭和小唄その
一」には書かれてあります。
小唄会では常に出てくる曲が多
く、こういうモダン小唄はかえ
って新鮮で是非演奏して欲しい
と思います。



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