小唄「無理な首尾してわくせき」のご紹介。
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小唄「無理な首尾してわくせき」のご紹介。
2021年04月10日(土)10:31 AM
「無理な首尾してわくせき」
無理な首尾してわくせきと
来て見りゃ憎らしい高鼾
叱られる覚悟で起こせばあちら向く
エエ焦れったい春の夜が
静かに更けて行くわいな。
本調子。初代 春日とよの作詞・作曲。
この小唄は古典小唄「無理な首尾して出先から、用事をつけて逢う夜さは・・・
を下敷きにした新作小唄である。
小唄の主人公は大正期の芸者で、筆者はとよが愛人村幸との逢瀬の思い出を、
この小唄に託して唄ったものと想像している。
しっとりとした古典小唄調の、まだ春日の特色の現れぬよい小唄である。
木村菊太郎著「昭和小唄 その一」より引用。
春日流流祖のとよ氏が自らの体験を元に創作しただけに、二人の男女の場面が
容易にイマジネーション出来る小唄の詞ですね。
「叱られる覚悟で起こせばあちらむく、エエ焦れったい」とは何だか微笑まし
いですね。
「覚悟で起こせば」のところのメロディが私はなかなか音が採り辛い・・・?
と感じました。