雨に因んだ小唄。
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雨に因んだ小唄。
2014年06月22日(日)9:38 AM
今日は朝から雨。梅雨らしい、しとしとと降る雨に
「あ~今日は一日雨か! 鬱陶しいな。」と思われて
いる方も多いのではないでしょうか。そんなマイナス
気分で休日を過ごすのは勿体ないことなので、雨を
しっとりと味わう小唄をご紹介しましょう。
「雨の浅草」 小林 栄作詞 清元梅吉作曲
雨の浅草 灯が滲む
墨絵のような弁天山の ふもとを抜けるもあい傘
いつも焦らしてきたものの 今夜は素直な貴方の胸に
甘えてみたい 思い切り
この曲は三下がりの曲で、三の糸(一番細い糸)を下げて
調弦して弾きます。
前弾きが少しですがありまして、とっても素敵です!舞台の
袖から小走りに出て来て、踊りたい気分にさせられますが、
残念ながら小唄振りは付いてないようです。
私の小唄のお師匠様であります栄芝師匠もCDに入れてる
曲です。こんな雨の日に、静かに一人窓辺に腰をおろし、栄芝
師匠の唄に聞き入っておりますと、雨にけむる浅草の情景がこ
の詞のままに、まるで映画のワンシーンの様に浮かんでまいり
ます。栄芝お師匠の甘い歌声とこの表現力にいつも圧倒される
ばかりです。雨の一日をこんな小唄を聴きながら、静かに過ごさ
れては如何でしょうか?