六月花形新派公演「夜の蝶」を観て。
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六月花形新派公演「夜の蝶」を観て。

2019年06月14日(金)9:47 AM

「夜の蝶」

 

 先日三越劇場で公演中の新派芝居「夜の蝶」を観劇しました。

劇場に入ると幕は開いており、昭和レトロ感一杯の舞台美術が目を

引きました。

 ヨーロッパ的なクラッシックなムードの三越劇場でこのお芝居を

上演するのは、本当にピッタリ!  舞台装置と劇場が一体化して

おりました。

 内容は昭和を代表する小説家・劇作家の川口松太郎が昭和30年

代、銀座で人気を二分していた実在のクラブママ二人をモデルに描

いた作品です。

 演出・脚色は、昨年芝恋の朗読の指導をして下さった成瀬芳一先

生。

東西の夜の女の美しい戦いを演じたのは、新派女形の河合雪之丞、

対するは現代演劇の女形・篠井英介。

なかなか見応えのある演技達者な二人、素敵でした!

 篠井英介氏は確か1998年に、下北沢の小劇場で寺山修司の代

表作品「毛皮のマリー」を演劇実験室「万有引力」と演じたのを観

て、大変個性的で魅力的な役者さんだと思いました。

そんな篠井英介と、元歌舞伎役者春猿、今は新派の女形河合雪之丞

の女のバトルを描いたお芝居は観る前から興味深々・・・。

 見終えて思ったことは河合雪之丞氏には是非、寺山修司の「毛皮

のマリー」に挑戦して頂きたい!!ということ。

 篠井英介氏が「毛皮のマリー」を演じたときは非常に話題になって、

芝居の評価も高く、すぐに追加公演がされました。

 芝恋が観に行った時にはすぐ後ろの席になんと!あの美輪明宏さんが

若い美しい男性を伴って観に来ておりました。

 「私の当たり役をどう演ずるの」という思いで観に来ていたのではな

いでしょうか。

 その「毛皮のマリー」はかつて寺山修司の右腕の、現在も寺山演劇を

継承してる演劇実験室「万有引力」を主宰しているJA・シーザーが演出

していたので、寺山ワールドを見事に展開しておりました。

 さて河合雪之丞が歌舞伎から新派へ、そしてあの寺山修司の代表的な

作品「毛皮のマリー」を演じたら? 興味深々ですね!

 是非とも拝見したいものです。

 

 

 

 

 

 



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