小唄「虫の音」の小唄振り。
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小唄「虫の音」の小唄振り。
2013年09月08日(日)9:47 AM
九月に入り朝夕が幾分過ごしやすくなって
まいりましたね。ウォーキングをしながら吸う
空気も、見上げる空の雲も、秋の気配が感じ
られ、新宿区という都会のど真ん中に住んで
おりましても、ウォーキングすることによって季
節の移り変わりを体感できるんだなーとしみじ
み実感しております。
そして今お稽古中の小唄振りが「虫の音」です。
九月にお稽古するに相応しい一曲ですね。
小唄「虫の音」をご紹介・・・・・・・。
「虫の音」
虫の音を 止めて嬉しき庭伝い
開くる柴折戸桐一葉
ええ憎らしい秋の空
月はしょんぼり 雲隠れ。
この小唄は作者不明で、明治中期に
つくられた江戸小唄のひとつです。
離れに待たせて置いた男性を、芸者が
庭の虫の鳴き声を止めぬように柴折戸
を開けてそっと会いに行く、ところが座敷
には男性の姿はもうない。
これとは別の解釈が「止めて」を、人の
気配、足音によって虫たちが鳴くのをぴた
りとやめてしまう、虫の音を止めて庭伝い
に離れへ行く、う~ん、どちらでしょうか?
「月はしょんぼり雲隠れ」は、相手が月の
ように雲隠れしてしまったことを指し、取り
残されてしょんぼりしてる芸者の姿をあら
し、また「ええ憎らしい」は「桐一葉」と「秋
の空」と「男心」とにかけたものであります
。 (小唄鑑賞)より参照。
踊りもこの小唄の詞の持つ雰囲気を大切に
して、しめやかに、艶っぽく踊れるようお稽古
を重ねていきたいですね。