小唄「長崎ぶらぶら節」
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小唄「長崎ぶらぶら節」
2016年01月09日(土)7:57 AM
「長崎ぶらぶら節」
秋の長崎 お諏訪のしゃぎり
浮かれて歩く 石の坂
何処へ行こうか 思案橋
遊びに行くなら 花月か中の茶屋
梅園裏門叩いて 円山ぶらぶら
涙で別れた姉しゃまも 今はどおしておらすやら
ぶらりぶらりと 云うたもんだいちゅう。
先日図書館でなかにし礼作「長崎ぶらぶら節」を借りて、先程読み終えたところです。
このお話は芸者愛八の人生と、彼女が初めて本気で惚れた古賀十二郎という地元長崎市史を
研究する学者と二人で、昔から長崎で唄われていた唄を掘り起こし、後世に伝えるべく記録
した話を軸に展開されます。読み終えた後は愛八姐さんの生き様があまりにも潔くて、ちょ
っとお人好し過ぎて、切ない気持ちになりました。でも愛八姐さん自身は何も残せぬ人生で
はなく「長崎ぶらぶら節」という唄と自分の分身と思うお雪チの命を残せて満足な人生だっ
たのでしよう。
今、栄芝師匠の新年会で唄う「長崎ぶらぶら節」をちょうどお稽古中です。自分が唄って
いる小唄にこのような物語があることを知り感動しております。長崎を旅してみたい気持ち
にもなりました。歌詞に出てくる思案橋や円山町、梅園天満宮等、ぶらぶらしてみたいです
ね。