「バルバラ」とは伝説的なシャンソン歌手を描いた映画です。

彼女はセーヌの黒いバラと呼ばれ、「ナントに雨が降る」「黒いワシ」

等々、世界的なヒット曲を出したシャンソン歌手です。

　映画は単に伝記物語としてではなく、バルバラの映画を撮るという

制作過程を描く映画になっています。

バルバラを演じる女優ブリジットが、心身ともにバルバラになりきって

演じようとしているうちに段々とバルバラに憑依されているかの様にな

り、監督のイヴも撮影が進むにつれてバルバラの存在にのめり込んでい

く・・・・。

　生前のバルバラの映像も織り込まれて、観ている私もバルバラと彼女

を演じる女優ブリジットが融合されていき、不思議な感覚に囚われてし

まいました。

　バルバラを演じる女優役のジャンヌ・バリバールが「フランスの大人

の女」の魅力満載で、とても素敵！でした。

　正しくフランス映画・・・そのものというアダルトな作品でした。

そしてセーヌの黒いバラと呼ばれたバルバラの歌を久しぶりに耳にし

て、時を経ても本物は色褪せないと思いました。