小唄「竹に雀は」のご紹介。
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小唄「竹に雀は」のご紹介。

2019年08月19日(月)11:03 AM

  「竹に雀は」作詞 笹川臨風 作曲 春日とよ

 

 竹になア雀はヨー 長持唄よ

  〈坂は照る照るお山は曇る 

        曇る涙は恋の雨〉

 お葛籠よ乗掛けよ

  ハイハイドォド お馬だよ。

 

 この小唄は春日とよが小唄振りの地として、笹川臨風に依頼して書いて

戴いたものである。

 江戸時代の東海道は鈴鹿越えの街道風景を唄ったもので、唯一の交通機

関として馬が主人公となっていた。

 〈竹に雀・・・は「長持唄」、〈坂は照る照る・・・は「馬子唄」で、

〈お葛籠・・・とは貴人のつづらを背負った馬で、正しくはつづら馬。

〈乗掛け・・・は、宿駅の駅馬一頭に客一人が乗り、二十貫(75キロ)の

荷物をつけて運ぶ乗掛け馬の略である。

 とよの作曲は、前弾きなしに民謡「竹になア雀はヨー・・・」と出て、

〈坂は照る照る・・・とつづき、〈お葛籠よ・・・から早間になって軽妙

に終る。

 今日流行の「民謡小唄」の魁をなすものであった。

発表の時は花柳吉三郎の振り付けで、花柳光妙が男唄として軽妙に踊った。

木村菊太郎著「昭和小唄」より引用

 如何でしょうか?「民謡小唄」という言葉はあまり聞きなれない方も多い

かもしれませんね。

 のどかで素朴で正しく民謡なんですが、「曇る涙は恋の雨」の所などは、

やはり小唄らしいですね。

 作曲の春日とよ氏は春日流の流祖です、本当に色々な小唄を作曲された方

なんだと改めて感心させられます。

 

 

 



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