小唄「浮気鶯」のご紹介。
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小唄「浮気鶯」のご紹介。

2016年04月11日(月)6:33 PM

 四月に入り山では鶯もそろそろ鳴き始める頃になって参りました。

そこで鶯を唄った小唄で芝恋の好きな曲をご紹介させて頂きます。

          「浮気鶯」

     浮気鶯一二三(ひいふうみい)

      まだ住みなれぬ庭伝い   

       梅をば捨ててこませもの

        ほうほけきょうの約束も

         憎や隣の桃の木に。

 天明年間に流行した上方小唄「浮気鶯梅をば捨てて」から採った江

戸小唄である。

 唄の意味は早春の囀りもととのわぬ若い鶯が、庭先の梅に来て、二、

三日啼いたかと思うと、もう隣の桃の木で囀り始めたというのが唄の

表で、裏の意味は、思いが叶ってやっと一緒になった男が、一寸眼を離

したすきに、もう妾を捨てて、あのあばずれ女の所へ迷い込んでしまっ

たという意味で、『こませもの』とは、若いくせにませた真似をするこ

と。『ほうほけきょう』と『今日の約束』とをかけている。

                (小唄鑑賞 木村菊太郎著より引用)

 如何でしょうか? 古今東西人間も動物も浮気したがるのは男、雄のよ

うですね。

 それにしても『こませもの』とはよく言ったもんですね!ちょっと使っ

てみたくなる言い回しですね。

 軽いノリで、すっとぼけた感じで唄ってみたらいかがでしょうか。



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