小唄「白魚船」。
4月3日(日)に三越劇場で開催される「栄芝会」の合奏曲が「白魚船」と「首尾も二人」
になりました。この合奏には芝恋のお弟子さんの山住さんと野村さんが参加されます。
山住さんは糸で参加、野村さんは唄で参加です。野村さんはお一人で「伽羅の香り」と
「せかれ」も唄います。今一生懸命にお稽古中です!!
そこで小唄 「白魚船」 をご紹介いたします。
「白魚船」
白魚船にかもめが浮いた 隅田川
昔を今に語り草 梅若塚やみめぐりの
雨乞い塚の名処も 在りや無しやの都鳥
さっとひとはけ神立に けむる山谷の夕景色。
本調子で三下りの替手が入ります。後弾きは佃の合方で隅田川の流れを表現しています。
歌詞の中に出てくる
白魚船・・・白魚を採る船。
神立・・・・・雷のこと。
梅若塚・・・「梅若伝説」というものがあります。
平安時代中期、京都北白川吉田少将惟房卿の妻花御前は人買いにさらわれ
たわが子、梅若を訪ねて、取り憑かれたように旅を続け、隅田川のほとり
でわが子の死を知らされる。
母は髪をおろし、妙亀尼となり、庵を結んでわが子の成仏を願い墓の傍ら
に暮らした。
台東区総泉寺には妙亀尼の墓とされる「妙亀塚」が、墨田区木母寺には
「梅若塚」があり、木母寺では毎年4月15日「梅若忌」が行われてい
ます。
この伝説を元に能の「隅田川」が創作され、更には舞踊「隅田川」が創ら
れました。
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