演劇実験室 万有引力「草迷宮」を観劇。
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演劇実験室 万有引力「草迷宮」を観劇。

2023年02月13日(月)1:42 PM

 

 

 本当に久しぶりに演劇実験室万有引力の芝居を観に行き

ました。正式には手毬唄由来の実験幻想オペラ劇「草迷宮

」です。

何故久しぶりに万有引力の舞台を観に行ったかというと、

1997年にシアターコクーンで上演された蜷川演出の「

草迷宮」台本・岸田理生を観ていたので、全くタイプの違

う万有引力という劇団の「草迷宮」台本・寺山修司も観て

おきたいと思ったからです。

 蜷川演出の舞台は魔界の女菖蒲を浅丘ルリ子さんが美し

く妖気を漂わせて演じ、手毬唄を求めてきた青年葉越明を

まだ若くて初々しかった田辺誠一が演じていました。

随分時が流れて記憶に残っているのは、妖艶で美しい鏡花

ワールドが展開されてたということぐらいでしょうか。

 一方、万有引力の舞台は生演奏のパーカッション(J.Aシ

ーザー)、琵琶(川嶋信子)、二十五絃琴/三味線(本間貴士)

ヴァイオリン(多治見智高ジーザス)の時に激しく鼓膜をつ

んざくような、時にそっと心の琴線を震わす様な生演奏に

って呪術的な芝居が展開された。そして芝居ではなくて

やはりこれは幻想オペラなんだなと観終えて思いました。

 蜷川演出の舞台には血生臭さや、異界のおどろおどろし

さがなかったのですが、万有引力の舞台はプラス不気味さ

や怪奇性が感じられました。

私にはどちらの舞台も見ごたえがあったと思いますが、そ

れは泉鏡花ワールドの持つ圧倒的な特異な魅力にあるとも

思われます。

 今年は寺山修司没後40年ということで、寺山修司監督

の映像作品の一挙上映会もあるそうです。

「草迷宮」主演三上博史を是非、観たいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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