パルコ劇場で公演中の「オー
ランド」を観劇しました。
　栗山民也演出、宮沢りえ主演
しかも原作はヴァージニア・ウ
ルフ！　如何なる芝居になるの
か？　これはもう観ないわけに
はいきません。
　舞台の上には正方形の大きな
所作台、上から大ぶりな楡木の
枝が差し掛けられ、上手には大
きな宮廷にあるような入口の枠、
下手の所作台の下りた所でヴァ
イオリンの演奏者、舞台背景幕
は大きなスクリーン、簡単な椅
子が数脚。
　この舞台美術がとてもストー
リー展開に功を奏していたと思
います。
　幕開け、楡木の木陰、舞台に
寝そべるオーランド、背景のス
クリーンには絶え間なく流れゆ
く白い雲、このワンシーンで原
作の描く「オーランド」の序文
が脳裏に浮かび上がってくる。
　ヴァイオリンの奏でる繊細な
音色とオーランドの詩を朗読し
ているかのようなセリフ。
時には道しるべのように舞台上
に差し込まれる照明。
なんてハイセンスな演出！
　宮沢りえの膨大なポエムのよ
うなセリフが気持ち良く、明確
に伝わってきます。
宮沢りえは本当に舞台女優とし
て大きな成長を遂げているんだ
なーと感心しました。
今後の舞台が大変楽しみです。
　共演者のウエンツ瑛士の舞台
演技は初めてみましたが、女装
でのコミカルな演技も達者で、
これからが楽しみですね。
思い切りシリアスな役に挑戦す
るのも観てみたいですね。