新国立劇場で公演された沢尻エ
リカ主演「欲望という名の電車」
を観劇しました！
沢尻エリカのブランチは私の想像
以上の素晴らしい演技でした。
　高慢で、繊細で、孤独に怯える
ブランチ、過去の不幸な出来事に
苛まれるブランチ、そして錯乱し
て崩壊していくブランチ、見事に
演じ切っていたと思います。
　４年間のブランクを物ともせず
、女優なら演じてみたいと思うこ
のブランチ役に挑戦したことも凄
いですね。
　３時間２０分という長いお芝居
でしたがその求心力は途切れず、
魅了され続けました。
　相手役の伊藤英明もどんなスタ
ンレーになるのか興味深々でした
が、関西弁がとても生きていて、
これまでのスタンレーとは違った
良さが出ていたと思います。
　鄭　義信の演出は悲劇まっしぐ
らではなく、ユーモアや明るさを
出してラストの残酷さをより鮮明
に描き出していたと思います。
　精神病院へ連れて行かれたあわ
れなブランチが、舞台装置が真ん
中で割れて空に向かって上がって
いく線路を登っていくラストシー
も非常に印象的でした。
　再演が望まれるお芝居ですね。