小唄「色とえ」のご紹介。
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小唄「色とえ」のご紹介。
2022年07月06日(水)8:21 AM
「色とえ」 三下がり
色とえ 色と云われて添わぬも口惜し
添えば浮名が立つわいな
ええまどうでもよいわいな。
江戸前期の「浅野藩御船歌集」に、
逢うて立つ名が立つ名のうちか
逢わで立つこそ立つ名なれ
ハヤシ 君を恋にはのえいそりゃしな
生きてえいえいよしやのう えいえいおれ。
がある。
江戸端唄「色とえ」はこの船唄を唄ったもので、逢わで立つ
名をこそ「浮名」というのであろう。
この端唄の主人公は柳橋あたりの粋な気っぷの芸者で、この端
唄は安政以前の唄本には見えぬので、万廷以降の作であろう。
江戸小唄は端唄から採ったものである。
この小唄をお聞きになりたい方は是非CD「樋口一葉 春日と
よ栄芝の小唄」でお聴きくださいませ。