小唄「河太郎」のご紹介。
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小唄「河太郎」のご紹介。

2018年10月08日(月)11:56 AM

   『河太郎』  作詞 鈴木秀雄 作曲 初代佐橋章子

 

 芒かついだ河太郎 南瓜畑をぶら~と

  酒か団子かいい機嫌

   用水堀も薄どろを 誘う雨気の小夜更けて

    月に遠音の村囃子。

 

 この小唄は鈴木秀雄が帝展に出品された河童の絵を観て作詞され

たといわれている。

河童は伝説の動物で、大川或いは大沼もしくは海に棲み、「河太郎

」と異名されている。

 小唄の前半は、仲秋の月見と洒落た河太郎が陸に上がって、芒を

かついで南瓜畑をぶらつく所である。

 (用水堀も薄どろを・・・)は、そばを流れる用水堀の音が、芝居

で幽霊の出る時に使う「薄ドロの音」(太鼓だけをかすめて打ち続け

る囃子の一種)に似て、雨気を誘う南瓜畑の中で、折から秋の収穫を

終わったあとのお祭の村囃子の遠音に合わせて、河太郎が奇妙な格

好で踊り始める所である。

飄逸な作詞と、二上りの軽妙な作曲で、小唄振りも派手について、

章子の最高傑作として、また新作小唄の代表作の一つとして、人口

に膾炙している。

注・・・大野恵三は、「むら囃子」は「村囃子」ではなく、風に乗っ

てときたまむらに流れてくる「遠囃子」であると解している。

「昭和小唄 その一」木村菊太郎著より引用

 

 芝恋もこの「河太郎」が大好きです!

すでに他界されておりますが、桃山晴衣さんがなんと!21歳の時に

弾き唄いされた「河太郎」を聞いた時にはとても驚きました。

 軽快な三味線の音色に乗って、サラリと素朴に唄ってるのがこの曲

の持ち味にぴったりだと感じました。

 秋になって芒を見かけるとこの「河太郎」のテンポの良い三味線の

旋律が頭に浮かびます。

 

 



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